こんにちは!アロマオイル効能ガイドの管理人です。
アロマテラピーの楽しさの一つである精油のブレンド。
アロマオイルは1種類だけでも十分な効能を持ち合わせていますが、2~3種類をブレンドすることによって、思いがけない香りのハーモニーが生まれます。
また、効能面でも相乗効果が期待でます。
ブレンドに挑戦してオリジナルの精油が作れるようになれば、アロマテラピーがもっと楽しくなります。
ブレンドは難しいと思われるかもしれませんが、ポイントを抑えることでバランスが良い香が作れるようになります。
そこで今回は、ブレンドをするときに知っておきたい基礎知識や、「ブレンドが上手くいくコツ」などをご紹介させていただきます。
1.ブレンドの基礎知識
アロマオイルのブレンドには特別なルールがあるわけではなく、基本的に「混ぜたらいけないもの」「組み合わせが悪いもの」はないとされています。
ただ、下記の3つのポイントを抑えることで、バランスが良い香りを作りやすくなります。
- 香りの7つのグループ
- 香りの3つのノート(揮発速度)
- 香りの強弱
では、順番に詳しく見ていきましょう。
1-1.香りの7つのグループ
アロマオイルの香りは、大きく分けて下記の7つのグループに分類することができます。
同じグループのアロマオイルどうしは、香の相性がよく心地よい香りが生まれやすいため、ブレンドをするのにおススメです。
以下では、7つのグループをご紹介させていただきます。
柑橘系
柑橘系の果物や、柑橘系の果物に似た香りを持つハーブから抽出されているアロマオイルです。
みずみずしくさわやかな甘い香りが特徴で、年齢や男女を問わず人気があります。
アロマテラピー初心者の方には、柑橘系のアロマオイルがおススメです。
初心者向けでは、オレンジ・スイート、グレープフルーツ、シトロネラ、ベルガモット、レモン、レモングラスなどがあります。
樹木系
樹木系のアロマオイルは、樹木の葉や枝、樹皮などから抽出されています。
まるで、森の中にいる様な爽やかですがすがしい香りです。リラックス効果が高いのが特徴です。
初心者向けでは、シダーウッド・アトラス、ジュニパーベリー、ティートリー、プチグレン、ユーカリ、ローズウッドなどがあります。
ハーブ系
ハーブ系のアロマオイルは、ハーブの花や葉から精油を抽出されています。やわやかで清涼感のあるスッキリとした香りです。
効能の面では、呼吸器系に作用するものが多数あります。
初心者向けでは、クラリセージ、スペアミント、ハッカ、ペパーミント、マジョラム・スイートなどがあります。
フローラル系
フローラル系のアロマオイルは、主に花から抽出されています。
甘くて華やかな香りで、優しくエレガントなイメージ。女性が好む香りが多いです。
初心者向けでは、カモミール、ジャスミン、ゼラニウム、ネロリ、パルマローザ、ラバンディン、ラベンダー、ローズなどがあります。
オリエンタル系
異国情緒が漂う、東洋の神秘的なイメージでエキゾチックな香りです。
単独では、少し個性的な香りが多いので、ブレンドすることによって効果的にバランスの取れた印象になります。
初心者向けでは、イランイラン、サンダルウッド、パチュリ、ベチバーなどがあります。
樹脂系
樹脂系のアロマオイルは、木の樹脂から抽出されます。重厚で甘さを持った、心が癒される香りです。
香りの持続性が高いベースノートの香りが多いです。
初心者向けでは、フランキンセンス、ベンゾイン、ミルラなどがあります。
スパイス系
料理のスパイスとしてお馴染みの香辛料から抽出されています。香辛料を原料とするスパイシーで刺激的な香りです。
この刺激的な香りが、他のグループとのブレンドによって、香りにアクセントを付けることが出来ます。
初心者~中級車向けでは、ジンジャー、バニラ、ブラックペッパー、ローレルなどがあります。
隣どうしのグループも相性が良い!
香りの相性が良いのは「同じグループ」だけではなく、下記の図の「隣どうしのグループ」も相性がよいので、参考にされてください。
例えば、「フローラル系」と相性が良いグループは、その隣どうしの「柑橘系」と「オリエンタル系」になります。
また、「ハーブ系」のアロマオイルと相性が良いグループは、「柑橘系」と「樹木系」といった感じです。
これを知っているだけでも、ブレンドをするアロマオイルが選びやすくなります。
1-2.香りの3つのノート(揮発速度)
精油はそれぞれ、揮発速度(香り始める速度)や、持続時間(香り続ける時間)が異なります。
これらの違いは「ノート」と呼ばれており、揮発速度が速い順から
- トップノート
- ミドルノート
- ベースノート
の3つに分類されています。
ちなみに、このノートは、19世紀にフランスの調香師ピエスが分類したと言われています。
精油をブレンドするときは、これらの3種類をバランスよく配合することが大切です。
理想としては、トップ:ミドル:ベース=2:2:1の比率でブレンドをすることです。
そうすれば、最初にトップノートの香りが広がり、その後、ミドルノート、ベースノートの順で漂ってきます。
時間の経過と共に香りの変化を楽しむことができ、そして持続時間も長くなります。
もちろん、必ずしもこの比率にしないといけないわけではなく、あくまでも理想の話になりますので、知識として持っておくと役立ちます。
では、3つのノートについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
トップノート
揮発速度が最も速く、最初に広がる「先立ち」の香りです。
10~30分程度で香りは消えてしまいますが、第一印象を与える大切な香りです。
逆にトップノートが無ければ、印象の弱い香りとなってしまいます。
初心者向けでは、オレンジ・スイート、グレープ・フルーツ、シトロネラ、ティートリー、プチグレン、ペパーミント、ベルガモット、ユーカリ、レモン、レモングラスなどがあります。
ミドルノート
トップノートの香りが消える頃に、ミドルノートの香りが立ち上がってきます。
香りの持続時間は30分~2時間程度で、中心的な役割を果たす大切な香りです。
初心者向けでは、イランイラン、カモミール、クラリセージ、ジャスミン、ジュニパーベリー、ゼラニウム、ネロリ、マジョラム・スイート、ラバンディン、ラベンダーなどがあります。
ベースノート
揮発速度が最も遅く、2時間~半日ほど香りが持続します。
ブレンドした香りの持続性も高めるため、保留材としての役割も果たします。
落ち着いた香りのものが多く、深みと安定感を与えてくれます。
初心者向けでは、サンダルウッド、パチュリ、フランキンセンス、ベチバー、ベンゾイン、ミルラ、ローズなどがあります。
1-3.香りの強弱
アロマオイルの香りには、同じ1滴でも「強く香る」ものから「ほのかに香る」ものまで、香りの強弱があります。
強いもの同士を組み合わせると香りがきつくなり、逆に、弱いもの同士では薄い印象の香りになります。
ブレンドするときには、香りの強弱を考えて、双方のバランスを取ることが大切です。
香が強いもの
アンジェリカルート、クローブ、ジャスミン、セージ、タイム、ティートリー、ネロリ、パルマローザ、ベチバー、ペパーミント、レモン、レモングラス、ローズオットーなど。
香が中ぐらいのもの
イランイラン、オレンジ・スイートカモミール・ジャーマン、カモミール・ローマン、ジンジャー、ゼラニウム、パチュリ、ヒノキ、ブラックペッパー、フェンネル、ミルラなど。
香が弱いもの
サンダルウッド、サイプレス、ジュニパーベリー、ニアウリ、フランキンセンス、ベルガモット、ベルガモット、ラベンダー、ローズウッドなど。
2.ブレンド実践編
ブレンドの基礎知識を学んだ後は、いよいよ実践です。
方法としては、ムエット(試香紙)に精油を1敵ずつ落として、香りを確認していくとやりやすいですが、ムエットがなくても画用紙を10cm×1cmくらいに切ったものでも代用できます。
デパートなどで香水を選ぶときのイメージで、ブレンドを楽しみましょう。
時間帯としては、頭と臭覚がクリアな「午前中」がベストです。
また、空腹時や食後は臭覚に違いがでますので、なるべく避けるようにしましょう。
2-1.まずはメインの精油を選ぶ
まずは、メインにする精油を選びます。
好きな香りを選んだり、何か体の悩みを改善したいときは、その目的に合った精油を選びましょう。
「体の悩み・症状別」で探す場合は、こちらの記事を参考にしてください。
ブレンドで大切なことは、自分が心地が良いと感じる精油を選ぶことです。
いくら症状に合った精油だからといって、自分が好まない香りを選んでいては、精神面への効果が薄れてしまいます。
あなたの目的に合った精油の中で、心地がいいと思う香りはどれでしょうか?
2-2.次にブレンドする精油を選ぶ
メインとなる精油が決まったら、その精油と作用が似たものや、作用を補うものを選びましょう。
そのときに、基礎知識で学んだ「香りの7つのグループ」や「香りの3つのノート」、「香りの強弱」を参考にしながらブレンドしていくと、思いがけない素敵な香りが生まれることでしょう。
色々な香りを調合しながら、2滴、3滴とブレンドしていきましょう。
3.ブレンドはインスピレーションが大切
以上、アロマオイルをブレンドする方法をご紹介させていただきましたが、ブレンドするときに一番大切なことは、結局のところインスピレーションだと思います。
もちろん、「香りのグループ」や「香りのノート」、「香りの強弱」などの基礎知識も大切です。
しかし、それよりも、あなたの直感で、あなたが心地の良いと思える精油を作ることが、心身へ何よりの効果をもたらしてくれることでしょう。
インスピレーションを大切にし、アロマテラピーの効果を最大限に引き出しましょう。