精油は、植物から抽出された様々な成分が含まれる100%天然物質ですが、だからといって100%安全ではありません。
植物に含まれているときよりも濃縮して精油は作られていますので、その作用は非常に強力です。
取り扱い方や使用方法を間違ってしまうと、皮膚炎やかゆみなどを起こしたり、体に悪影響を及ぼすことだってあります。
自分の体の状態や体質を良く知った上で、使用することが大切です。
精油の原液を直接は肌に付けないことや、内服しないこと、赤ちゃんには使用しないことなどの基本ルールを守って使用するようにしましょう。
このページでは、精油を取り扱う際の基本ルールをご紹介させていただきます。
肌に直接つけない。
精油は高濃度に凝縮されていますので、直接肌に使用すると刺激が強すぎます。必ずキャリアオイルなどの基材で希釈して使用するようにしましょう。
万が一、肌に付いた場合には、大量の水で洗い流しましょう。
粘膜部分に直接つけない。
目や口、鼻、膣、肛門などの粘膜部分に直接精油をつけないようにしましょう。粘膜は皮膚よりも敏感なので刺激が強すぎます。
座浴などをする場合には、精油を入れすぎないように注意しましょう。
パッチテストを行う。
精油を肌に使用する前には、パッチテストを行った方が安心です。特に敏感肌やアレルギー反応がある方はパッチテストを行いましょう。
パッチテストの方法
- キャリアオイルのみを腕の内側に塗布して24時間以上放置する。
- 異常が無ければ、そのキャリアオイル5mlに精油1滴(0.03~0.05ml)を加えてよく混ぜて、1%濃度のオイルを作る。そして、腕の内側に塗布して24時間以上放置する。
内服はしない。
海外では医師の指導の下で医療行為として内服する場合もありますが、それ以外で一般の方が飲用するのは大変危険です。絶対に飲用しないで下さい。命に関わる危険性があります。
赤ちゃんには使用しない。
1歳未満の赤ちゃんには使用は控えましょう。まだ未熟なので精油の作用が強すぎます。
また、1歳以上3歳未満の乳幼児に使用する場合は、芳香欲だけにとどめておきましょう。
症状によって避けたほうが良い精油を確認する。
妊娠中や授乳中、てんかん、高血圧の方など、人それぞれの症状によって避けたほうが良い精油がありますので、よく確認の上、使用するようにしましょう。
使用期限を守る。
精油は使用期限を過ぎると品質が劣化し、害が出てくるものがあります。基本的には開封後1年以内、柑橘系は半年以内を目安に使用しましょう。
ただし、サンダルウッドなどは2、3年と年月を重ねることによって熟成するといわれています。
火気に注意する。
精油は引火する可能性がありますので、火気の近くでの使用には十分に注意してください。
保管方法に注意する。
精油は100%天然物質なので、もちろん防腐剤などは入っておらず、非常にデリケートです。劣化すると害が出てくるものがありますので、品質を保つためにも保管する際には以下のルールに従ってください。
- 酸化を防ぐために、使用後はふたをしっかりと閉める。
- 直射日光の当たらない風通しの良い冷暗所に保管する。
- 子供の手の届かない場所に保管する。
- 引火性があるので、火のそばで保管しない。