アロマオイル(精油)の使い方は、手軽に始めることができる芳香欲から、上級者向けのトリートメント(マッサージ)やアロマクラフト作りなど、様々な方法があります。
自分に合った方法を見つけて、生活にアロマテラピーを取り入れてみましょう。
このページでは、簡単にできる精油の使い方を、ご紹介させていただきます。
芳香欲
まずは、アロマテラピーの基本である芳香欲から始めてみましょう。
芳香欲とは、精油を空気中に拡散させて、鼻から芳香成分を取り入れる方法です。
精油さえあれば工夫次第で、いつでもどこでも手軽に始めることができます。
ハンカチ
芳香浴のなかで最も手軽な方法が、ハンカチを使用する方法です。
ティッシュやコットン、キッチンペーパーなど、使い捨てできるものも便利です。
ハンカチに精油を1~2滴ほど落として、鼻を近づけて深呼吸をします。
外出中に気分を変えたい時や、就寝前に枕元に置いたりなど、手軽にアロマテラピーができます。
精油によってはハンカチにシミができますので、シミができても良いハンカチを使いましょう。また、鼻に近づけすぎるのも要注意です。
マグカップ
マグカップに70~80℃ぐらいの熱いお湯を入れて、精油を1~2滴落とします。
蒸気と共に香りが立ち上がるので、鼻を近づけて深呼吸をしましょう。
気分転換や、のどや鼻のケアなどの効果が期待できます。
勉強中やデスクワークのときなど、机に置いておくと効果的です。
マグカップは洗っても精油成分が残る場合があるので、専用のものを用意しましょう。また、蒸気を吸い込む際には、目に刺激がある場合があるので、目をつぶりましょう。
アロマポット
アロマポットの上皿に水をはり、精油を1~5滴ほど落とします。
キャンドルで下から熱して、香りを拡散させます。
精油の香りとキャンドルの光で癒されます。
キャンドルに火を灯しますので、やけどと火事に注意が必要です。
アロマランプ
アロマランプは、電球の熱で精油を温めて、香りを拡散させる方法です。
アロマポットと比べて温度が高くなりすぎないため、ほのかな香りを楽しむことが出来ます。
また、火を使わないため、火事などの心配が少なくなります。
アロマファン
専用のマットに精油を1~5滴ほど落とし、扇風機のように風をあてて香りを拡散させます。
アロマポットやアロマランプと比べて、火や熱を使わない為、やけどや火事などの心配がありません。
アロマディフューザー
電動式エアポンプの空気圧や、超音波を利用して精油の微粒子を拡散させる方法です。
火や熱を使わないので、精油そのものの香りが楽しめます。
また、香りを拡散させる力が強く、広い空間でも使用できます。
アロマ加湿器
乾燥を防いでくれる加湿器に、アロマテラピーの機能がある「アロマ加湿器」があります。
風邪の季節に、抗菌、抗ウイルス作用のある精油を用いれば、加湿と同時に空気を浄化できます。
卓上芳香器
火や熱を使わない比較的安全な芳香器です。
精油を入れて木製スティックを差し込むと、スティックが精油を吸い上げて、ほのかに香りがします。
アロマバス
アロマバスとは、精油を落としたお湯につかる入浴法です。
鼻と皮膚から芳香成分を取り込み、心身ともに薬理的、心理的によい効果がもたらされます。
精油を落とす際には使用量を守り、よくかき混ぜてから入浴するようにしましょう。
全身浴
全身欲は、浴槽にお湯を入れて、肩までつかる入浴法です。
入浴には新陳代謝を高めたり、疲労を回復させる効果があるとされていますが、精油を加えることで相乗効果が期待できます。
方法としては、浴槽にお湯を入れて、精油を1~5滴ほど落とし、よくかき混ぜて入浴します。
最初のうちは1滴落として様子を見て、慣れてきたら3滴、最高5滴までと増やしていきましょう。
精油はなるべく植物油に混ぜて入れた方が好ましいですが、直接入れる場合はよくかき混ぜましょう。
お湯の温度は、就寝前などリラックスしたいときは、38~40℃ぐらいのぬるめのお湯にゆっくりつかるとよいでしょう。
逆に、目を覚ましたいときや気分転換などのリフレッシュしたいときは、42~43℃ぐらいの少し熱めのお湯に短時間つかるのが効果的です。
半身浴
胸の下あたりまでお湯につかる入浴法です。
上半身がお湯につからない為、心臓への負担が少なく、長時間入浴することが出来ます。
また、下半身に水圧がかかりますので、身体を温めて発汗を促すので、冷え性やデトックス効果によるダイエットなどに役立ちます。
方法としては、ぬるま湯(38℃)のお湯に精油を1~3滴を落として、20~30分ほどつかります。
上半身が冷えるときは、乾いたタオルを肩にかけるなどの工夫をしましょう。
座浴
座浴は、お尻をお湯につける入浴法です。
大きい洗面器やタライ、浴槽などに38℃ぐらいのぬるめのお湯を入れ、精油を1~3滴落とします。
よくかき混ぜてから、お尻の部分をつけて座り、腰から下をお湯につけて5~10分ほど温めます。
本来は痔の治療に用いられていた方法ですが、血行を促すことから冷え性の改善のほか、デリケート部分のトラブルの改善、便秘、生理痛、膀胱炎などにも有効とされています。
足浴
足浴は、くるぶしから下をお湯につける入浴法で、フットバスとも呼ばれています。
大きめの洗面器やバケツのほか、フットバス専用の容器や器具などが販売されているので、それらを使います。
40~43℃ぐらいの少し熱めのお湯に、精油を1~3滴落とします。
よくかき混ぜてから、くるぶしから下をお湯につけて、5~10分ほど温めます。
足浴は全身浴と同様の効果があると言われており、血行を促進させるので冷え性の改善に、また、老廃物を排出するので、むくみの改善などに有効です。
風邪などでお風呂に入りたくない場合は、足浴で体を温めることができます。
腕浴
腕浴は、二の腕から指先までをお湯につける入浴法です。
洗面所のシンクと、高さの合う椅子があれば楽な姿勢で行えます。
シンクに40~43℃ぐらいの少し熱めのお湯をはり、精油を1~3滴ほど落としてかき混ぜます。
そして、二の腕かから指先まで、腕全体をつけましょう。
背中や肩まわりが温まり、肩こりや不眠、ストレスなどに対して効果があるとされています。
手浴
手浴は、手首から指先までをお湯につける方法です。
洗面器や洗面台のシンクに40~43℃くらいのお湯をはり、精油を1~3滴ほど落としてよくかき混ぜ、お湯に両手をつけます。
両手をつけていると血液の循環がよくなり、腕だけではなく肩から全身が温まっていきます。
その為、冷え性や肩こり、頭痛、不眠、疲れ目などの改善に効果が期待できます。
シャワー
浴槽につからずシャワーだけの方は、芳香欲を楽しみましょう。
浴槽の床(お湯が当たるところ)に精油を1~2滴ほど落としていると、シャワーのお湯が当たって心地よい香りが立ち上がります。
朝はレモンなどのリフレッシュ効果のある精油がおすすめです。
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フェイシャルスチーム
フェイシャルスチームとは、精油成分を含んだ蒸気を顔にあてる美容法です。
ボウルや洗面器に熱いお湯を入れて、ラベンダーやゼラニウムなどのスキンケアの効能がある精油を1~4滴落とします。
蒸気と共に香りが立ち上がるので、顔を近づけて深呼吸をしながらリラックスしましょう。
時間は3~5分を目処にして、心地良いと感じられる程度で行います。
蒸気が逃げないように、頭から乾いたバスタオルなどをかぶるるとよいでしょう。
肌の老廃物を取り除く効果や引き締める効果、気分転換、のどや鼻のトラブルの改善に効果が期待できます。
蒸気を吸い込む際には、目が刺激される場合があるので、目をつぶりましょう。
アロマ湿布
アロマ湿布は、精油成分が含まれているお湯や冷水でタオルを絞り、患部あてる方法です。
洗面器にお湯、または冷水を入れて精油を1~3滴落とし、よくかき混ぜた後でタオルを絞ります。
温湿布の場合は、肩こりや腰痛、生理痛などに有効。痛みを感じている部分に当てましょう。
冷湿布の場合は、やけどや打ち身、熱を持っている部分にあてると効果的です。
アイマスクとしても使用でき、疲れた目を癒して頭をスッキリさせてくれます。
精油成分が肌に合わない場合があるので、事前にパッチテストを行いましょう。
ハウスキーピング
お部屋の掃除をする際にも、精油は工夫次第で大いに役立ちます。
消臭、殺菌、虫よけ作用のある精油を用いて、生活の場を快適に保ちましょう。
掃除機
掃除機のゴミパックに精油を1滴落としておくと、排気が爽やかになり香りが広がります。
ゴミパックが無い掃除機の場合、ティッシュなどを小さくちぎって精油を1滴落としたものを、掃除機で吸い込ませておくと、香りが広がります。
拭き掃除
バケツに精油を1~2滴落として、ぞうきんを絞って拭き掃除をします。
すると、部屋にほのかな香りが残ります。
また、オレンジ・スイートの精油を使うと、殺菌や汚れを落とす作用があるリモネンが含まれている為、お勧めです。
木材のフローリングや家具を拭き掃除すると、変色する場合があるので、事前に確認をして行いましょう。
洗濯
洗濯のすすぎの際に、精油を1~3滴落とすと、洗濯物に心地良いほのかな香りが残ります。
シミがつく場合は、スプレー容器に水と精油を入れてよく振り、スプレーすると良いでしょう。
精油によっては消臭、殺菌作用(ラベンダーやペパーミントなど)の効果が期待できます。
精油によっては色がつくものがありますので、事前に確認をしましょう。
トイレ
重曹があれば、簡単に消臭剤を作ることが出来ます。
小皿に重曹を10gほど載せて、そこに精油を1~3滴ほど落とし、トイレの隅に置いておきましょう。
重曹には消臭する効果があり、オレンジ水イートなど殺菌効果のある精油を加えると、相乗効果が得られます。
その他
名刺の香りづけに
紙に精油を1滴ほど落として、名刺入れに入れておくと、名刺に香りづけができます。
名刺を渡した際に、ほのかな香りが漂い、良い印象を与えます。
1ヶ月間ほど効果は持続します。
名刺にシミがつく場合があるので、注意しましょう。