スパイス系の強い香り
家庭用スパイスとして親しまれているシナモンカッシア。
中国南部やインドシナ半島に多く見られ、セイロンシナモンをはじめ、近縁種が非常に多い植物です。
その歴史は古く、紀元前3000年のインダス文明に、近縁種のニッケイが利用されおり、それからエジプトに伝わったと記録されています。
エジプトでは、ミイラの臭いを防ぐために、シナモンを活用していたのだとか。
日本では「桂皮」との名前で古くから知られており、奈良の正倉院に5品種の5品種の桂皮が納められています。
アルデヒド類やクマリンといった成分を多く含んでおり、皮膚刺激や感作作用があるため、使用量には注意が必要な精油です。
近縁種としてセイロンシナモンがありますが、含有成分が異なるので、注意が必要です。
では、シナモンカッシアの心体への効能をみていきましょう。
シナモンカッシアの効果効能
心への効能
温かみのあるスパイシーな香りが、気力回復に役立つとされています。
文献により、主要成分のシンナムアルデヒドは、少量では中枢神経を鎮静する作用がありますが、多量では「うつ」を引き起こすとの報告があります。したがって、使用量には注意が必要です。
体への効能
駆風作用があり、お腹にガスが溜まっているときに役立つとされています。駆風剤や強壮剤にも使われています。
また、消化不良や下痢、吐き気などの消化器系の不調にも効果が期待できます。
その他、血液を流動させる働きがあることから、疲れをとるのにも効果が期待できます。
シナモンカッシアは抗菌作用に優れており、うがい薬や歯磨きにも使われています。
肌への効能
アルデヒド類が含まれており、皮膚刺激がある為、皮膚への使用は禁止です。
主な芳香成分
アルデヒド類 | シンナムアルデヒド(70~90%) メトキシアルデヒド(~15%) |
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その他 | クマリン(微量) メトキシ酢酸シンナミル(微量) オイゲノール(微量) |
禁忌・注意事項
- アルデヒド類が多く含まれており、皮膚刺激や感作作用があるため、使用量には注意が必要です。
- 妊娠中や授乳中の方、乳幼児への使用は避けましょう。
香りの特徴
香りのグループ | スパイス系 |
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揮発度 | トップ~ミドルノート |
香りの強さ |
相性の良い精油
おススメの使用方法
芳香浴、など。
基本データ
学名 | Cinnamomum cassia |
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英名 | Cinnamomum cassia |
科名 | クスノキ科 |
種類 | 常緑小高木 |
別名 | カッシア |
抽出部位 | 葉、小枝、樹皮 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主な産地 | 中国、ベトナム |
主な作用 | 抗菌、抗真菌、抗ウイルス、強壮、駆風、鎮痙など。 |
以上、「シナモンカッシアの効能」でした。参考になれば幸いです。