ミルラ

甘みと苦味がある個性的な香り♪

ムスクに似た個性的な香りがし、優れた殺菌、消毒作用をもつミルラ。

古代エジプトでは、太陽崇拝の儀式の際、ミルラを焚いて薫香として利用していたと言われています。

また、ミルラの優れた殺菌、消毒作用を利用して、ミイラを作る際に利用していたことから、ミルラとの名前が付いたのだとか。キリスト誕生の際の贈り物としても利用されたそうです。

では、ミルラの心体への効能をみていきましょう。

ミルラ(没薬)の効果効能

心への効能

心への効果・効能
鎮静作用や刺激作用があり、不安や緊張、ストレスなどの感情を緩和し、気持ちを明るくする効果が期待できます。

無気力になったときに、希望を持たせてくれるような精油です。

体への効能

体への効果・効能
殺菌、消毒作用が優れており、口内炎や歯内炎、歯槽膿漏などに有効です。

また、気管支炎や咽頭炎などの呼吸器系の不調や、風邪の症状の緩和にも効果が期待できます。

その他、消化不良やお腹の膨張感、下痢などの消化器系の不調にも効果があるとされています。

肌への効能

肌への効果・効能
殺菌、消毒作用が優れており、じくじくした傷、治りにくい傷に有効です。

また、かゆみや炎症を緩和する成分が多く、かかとの乾燥によるひび割れや、あかぎれ等にも有効です。

主な芳香成分

セスキテルペン炭化水素類
  • フラノオウデスマディエン(30~40%)
  • クルゼレン(20~30%)
  • リンデステレン(10~20%)
  • β-エレメン(微量)

セスキテルペン炭化水素類が主要成分であり、抗炎症、鎮痛、抗感染症作用があり、また、精神面でも鎮静作用が優れています。

注意事項

  • 香りが強いので、少量ずつ使いましょう。
  • 妊娠中や授乳中は、使用を避けましょう。(ホルモン用作用のあるセスキテルペン炭化水素類のコパエンを含むため)



香りの特徴

香りのグループ 樹脂系
揮発度 ベースノート
香りの強さ 中~強い
ブレンドファクター 1

ミルラと相性の良い精油

相性の良い精油

「相性の良い精油」については、アロマテラピーの専門書を数冊読んでみると分かりますが、人それぞれ感じ方や意見に違いがあります。

そこで、ここでは客観的に判断できるように、5冊の専門書を調べてまとめたものをご紹介させていただきます。

見方として、1冊の専門書で「〇〇の精油と相性がよい」と紹介されている場合は「1点」を、2冊で紹介されている場合は「2点」を、と点数をつけています。

点数が高ければ高いほど信頼性が高く「相性の良い精油」だと客観的に判断できます。

では、見ていきましょう。

フローラル系
オリエンタル系
スパイス系
樹脂系
柑橘系
樹木系

ミルラと相性の良い精油として代表的なものは、フローラル系のラベンダー、オリエンタル系のサンダルウッド、パチュリ、スパイス系のクローブ、樹脂系のフランキンセンスです。

粘度が高いベースノートなので、他の精油の香りを持続させる「保留剤」として役立ちます。

おススメの使用方法

入浴、芳香浴、ヘアケア、トリートメント、スキンケアなど。

基本データ

学名 Commiphora molmol
英名 Myrrh
科名 カンラン科
種類 低木
別名 マー
和名 モツヤク(没薬)
抽出部位 樹脂
抽出方法 水蒸気蒸留法
主な産地 モロッコ、ソマリア、エチオピアなど。
主な作用 抗菌、抗炎症、抗ウイルス、鎮静、刺激、健胃、癒傷、瘢痕形成、催淫など。

以上、「ミルラ(没薬)の効能」でした。参考になれば幸いです。